司法書士 池田千恵のブログ

相続・遺言・親の終活をテーマに、わかりやすく解説していくブログです

「死後離婚」?

Q39 最近、「死後離婚」という言葉を見聞きします。死後に離婚するとはどういうことですか?

A「死後離婚」という法律用語はありません。“造語”です。

 「姻族関係終了届」のことを、インパクトの強い言葉で「死後離婚」と言っているようです。

 

 「親族」という言葉があります。

 「親族」とは、1. 六親等内の血族

        2. 配偶者

        3. 三親等内の姻族 です。

 「血族」とは、血縁関係にある人。血がつながっている人ということです。

父母、祖父母、曽祖父母、子、孫、ひ孫などが直系血族。兄弟姉妹、おじ・おば、おい・めいなどは傍系血族です。

  なお、養子縁組は、法律で血縁関係を作る、“法定血族”です。

 「配偶者」は、夫からみた妻、妻からみた夫です。

 「姻族」とは、AさんとBさんが婚姻したことによってできる、Aさんと、Bの血族の関係のことです。夫にとって、妻の両親や兄弟姉妹。妻にとって、夫の両親や兄弟姉妹が姻族にあたります。

 

 扶養義務があるのは、直系血族と兄弟姉妹、そして配偶者です。

特別な事情がある場合のみ、3親等以内の親族も扶養義務を負うことがあります。「ウチは特別だから扶養してね」と頼まれるのではなく、家庭裁判所で「特別な事情により、○○を扶養義務者とする」という審判によって義務を負うことになります。

 また、同居の親族には、互いに助け合う、互助義務があります。

 

 姻族についてみてみると、「親族」には「3親等以内の姻族」が含まれますから、同居している場合には互助義務があり、同居していない場合には、「特別の事情」があれば、家庭裁判所から扶養義務者と決められることがあります。(「特別の事情」の審判がなければ、扶養義務はありません。)

 

 この姻族関係は、離婚によって終了します。離婚をすれば、婚姻したことによってできていた姻族関係は終了します。離婚は夫婦の双方が生きているときにしかできません。

 夫婦の一方が死亡してしまえば、離婚をすることはできません。(それは「死別」ですから、残された夫婦の一方は、再婚することも可能です。)

 夫婦の一方が死亡した場合は、離婚ではないので、そのままでは姻族関係は残ります。妻と、死亡した夫の両親や兄弟姉妹とは、“姻族関係がある”ままです。それを届出によって終了させるのが、「姻族関係終了届」です。

 

 なお、「養子縁組」を終了させることは、「離縁」と言います。

 

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